ガイド & 感想 |
山登ろうと思ったのが3日前。八ヶ岳エリアに行こうと思ったのが前日の昼。
そしてコースを決定したのが前日の夜8時過ぎという舐めた考えで向かった今回の八ヶ岳。
作者にとって南八ヶ岳は10代最後の夏に登って以来実に8年ぶりだったのですが、
今回、八ヶ岳の良さを再認識したのでした。
午前4時に家を出て5時過ぎに美濃戸口の八ヶ岳山荘駐車場着。5時半に登山開始。
そこから美濃戸山荘までは約40分の林道歩き。
美濃戸山荘付近にも駐車場はあるので下山も美濃戸山荘って方にはここまで車で入る事をおすすめ。
ちなみに駐車場代は八ヶ岳山荘500円/日、美濃戸山荘隣の赤岳山荘1000円/日でした。
美濃戸山荘前で道は二手に分かれるが、左の北沢ルートを選択し、赤岳鉱泉に向かう。
こちらもやや荒れ気味ながら途中までは林道ルート。ただし一般車は入れません。
沢の流れを楽しみながら快適な道を歩いて行くとやがて赤岳鉱泉。
ここからようやく登山道も登りらしい登りに入る。
しかし道は良く整備され、斜度もきつくないので快適に標高を稼いでいく。
徐々に阿弥陀岳〜中岳〜赤岳が姿を現し、山らしい景色が広がって行く。
そろそろ疲れてきたかな〜と思ってくる頃、赤岩ノ頭に着く。そこから10分ほどで硫黄岳。
美濃戸口〜硫黄岳のコースタイム5時間5分のところをここまで3時間半。日帰り装備だと流石に速い。
広い頂上からは360°の展望が広がる。が、いつのまにか薄雲が広がり、画的にちょっとよろしくない。
大休止をしたら主稜線を南下して横岳に向かう。稜線から少し下がったところでは早くもナナカマドが赤く色づいている。
そこを過ぎると今度は稜線上のあちこちで草紅葉が紅色の葉を輝かせている。
横岳付近は岩場の連続。鎖場や梯子がところどころにあり、山の楽しさを引き出してくれる。
横岳の岩場を過ぎ、赤岳天望荘を過ぎると赤岳までの最後の急登。
横岳以外にもこんなに岩場あったっけ?と思いつつも岩交じりの急登を楽しみながら登ると八ヶ岳の主峰、赤岳(2899m)頂上。
360°広がる景色は素晴らしいの一言に尽きる。北に蓼科山〜天狗岳の北八ヶ岳と先ほど登ってきた硫黄岳〜横岳。
遠くには四阿山や浅間山。南東に富士山。南に権現岳、その向こうには北岳をはじめ甲斐駒・仙丈・鳳凰など南アルプス北部の山々。
西には阿弥陀岳、そして珍しく?木曽駒を主役とした中央アルプス、その北に御嶽山。
さらに北に目を移すと乗鞍岳、穂高連峰・槍ヶ岳など北アルプス南部の山々。そのさらに北には鹿島槍など後立山連峰も見える。
これらの景色に囲まれながら昼食をとって至福の時を過ごした後、阿弥陀岳へ向かう。
岩の道を一旦下って、中岳で登り返して、また下って、本日最後の登りは阿弥陀岳への急登。
ここも素晴らしい景色が待っている。個人的には主峰の赤岳を除くと八ヶ岳で一番好きなのはここ阿弥陀岳。
主稜線から外れている事も有り、八ヶ岳全体を見渡すには最高の立地条件。
赤岳ほど込んでいないのも魅力。
阿弥陀岳から御小屋尾根への道に入ると先ほどまでと雰囲気が変わって静寂な山域。
摩利支天を越えてすぐの下り道は整備もあまりされてなく、浮石も多くバリエーションルートっぽい。
登山道脇のハイマツに捕まりながら下りて行くとやがて傾斜も落ちてくるが浮石は多いので転倒に注意。
ふと左手を見ると権現岳が堂々とした風貌を見せている。
ガシガシ下って行くとゆるい登りになり、軽いアップダウンを繰り返すと御小屋山の分岐。
この辺は傾斜も緩く、けっこう歩きやすいんだけど変化が乏しくだんだん退屈になってくる。
分岐から1時間ちょい下ったところで舗装路に出る。はっきり言ってアスファルトで舗装された道の下りは辛くて面白くない。
別荘地の中の舗装路を15分ほど下るとようやく八ヶ岳山荘。ここで本日の行程終了。
日帰りながら景色、岩、紅葉と充分秋山の美味しいとこを楽しむ事が出来ました。
今回のルート、体力に自信が有る方にはかなりおすすめしたい日帰りコースです。
まぁ、時間に余裕があるならとーぜん山中1泊した方が楽しいのですが、南八ヶ岳はご来光見るのに適したテン場が無いのが難点。
作者が八ヶ岳に足が向かなかったのもそれが原因なんだけど、紅葉という付加価値の付く秋山なら日帰りもアリでしょ〜。
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