ガイド & 感想 |
年に1回、大学時代の友人と続けてる山行も今回でたぶん8回目。
メンバーはC.L.作者、S.L.小林はいつもどおりでそれに小林の会社の先輩イトちゃん(♀)の3名。
常連メンバーの河原は今回海外出張のため残念ながら不参加。
非常連メンバーのよこちん(新婚ほやほや)、かにもりは今回も不参加。
さて、今回の目的地は南アルプス鳳凰三山。
かつてこのメンバーで登ろうと計画した事もあるが登山口までの道があまりにもひど過ぎて、
当時作者が乗っていたフェスティバでは途中でガソリンタンクに穴があいてしまい登山口までたどり着く事すら出来なかった山である。
まぁその後今のRAV4に乗り換えてから2度ほど作者は登ってる(1度目は御座石鉱泉から、2度目は甲斐駒からの縦走)ものの、
小林にとってはリベンジとなる山行なのでした。
第1日目 午前5時頃家を出発、長坂ICで降りて苦い思い出のある小武川林道を目指す。
R20穴山橋付近で青木鉱泉・御座石鉱泉の看板を見つけてちょっと分かりづらい案内に従って小武川林道へ。
かつてガソリンタンクに穴をあけた時は道を間違ったと思い込んでいたが、そうではないらしい。
あれから数年経った今でも道は変わらず、当時が思い出される。
30分以上疲れる林道を運転してようやく青木鉱泉着。早速2日間の駐車料金¥1,400を徴収される。
ちなみに御座石鉱泉には無料の駐車場があるけど今回はドンドコ沢を登って見たかったのでこちらを選択。
準備を終えたら早速出発。地図には廃道と書いてある川沿いルートはけっこう整備されており、
水量の少ない秋ならば(大雨直後は?)問題無く歩ける。山側コースと合流する頃から傾斜がきつくなってくる。
しばらく登って行くと支流を何度か渡り、その後南精進ヶ滝との分岐。
ザックをデポして、カメラと三脚を持って滝に向かう。滝の付近には2箇所ほど展望台とも呼べる場所があり、
特に急斜面の上にある展望台からの眺めは圧巻。水量・落差ともに申し分無い南精進ヶ滝が拝めます。
作者が登山中に見た事ある滝の中では最大級に立派な滝でした。
登山道に復帰して次なる鳳凰の滝を目指すが、しばらくきつい登りが続く。
ようやく滝との分岐まで来たら今度はカメラ・三脚に加え昼食も持って軽装で滝に向かう。
鳳凰の滝は展望台から滝までちょっと距離があって先ほどの南精進ヶ滝に比べると見劣りするが、
昼食を取りながらのんびり滝観賞。
鳳凰の滝の後しばらくまたきつい登りが続く。6人用テントや三脚の積んだ20kgOVERのザックが肩に食い込む。
白糸の滝付近で小雨が降ってきたがすぐに止んだ。白糸の滝は名前とは異なりそこそこ迫力のある滝だった。
またまたきつい登りが続くがやがて傾斜がやや緩くなってドンドコ沢コース最後の滝、五色の滝。
またもカメラと三脚のみ持って滝へ向かう。
…作者的にはドンドコ沢沿いの滝ランキングでここが輝くNo.1に決定!!です。
水量・落差は南精進ヶ滝に一歩譲るものの滝壷から見るその迫力は素晴らしかった!!
写真じゃイマイチその迫力を伝え切れないので機会がある方は是非一度見に行って見て下さい。
ここまで来るのに一苦労だけど、損はしないはず、です。
ドンドコ沢から離れると道もさほどきつくなく、地蔵岳も姿を現して、それを眺めたりしながらのんびり行くとやがて鳳凰小屋。
テントの張り方をド忘れするっちゅうアクシデントもあったけど、3人で泊まるには無駄に広い6人用テントをなんとか張れて夕食タイム。
夕食は毎年恒例きのこ鍋。しかしまたもアクシデント発生。昨夜買ったきのこの一部とうどんが無い!!
…どうやら家に忘れてきたらしい。作者にとって今回の山行は1年ぶりのテント泊山行という事もあって素人的なミスばかり。
とりあえず翌朝用のごはんを一部夕食に回して空腹を緩和させたのでした。
第2日目
夜中何度かトイレや寒さで起きたが、久々に山で見る星空は本当に綺麗だった。
下界じゃ滅多に見れない天の川もここなら見れる。山の良さを一つ思い出したのでした。
朝3時前、目覚ましより前に寒くて目が覚める。テント内温度は0℃。そりゃ寒いわ。
3時半にみんなを起こしてテント内で朝食。これまた定番メニュー、鍋の残り汁を使った雑炊。
3人分合ったレトルトごはんも昨夜1人分使ったので2人分を3人で分ける。
寒い朝に雑炊は最適。起きたばかりのお腹にも入るし、何よりこの暖かさがたまらない。
テントを撤収しようと外に出たらマイナス5℃。フライシートには霜が張ってある。
稜線でのご来光を目指して午前4時半過ぎに鳳凰小屋を出発。ヘッドランプと月明かりを頼りに歩く。
朝起きたばかりの身体には辛過ぎるきつい登りが続く。
テントは水を吸って重くなってるし、水は減ってるもののザックの重量は昨日よりも重く感じる。
それでも稜線でご来光を、の一心でひたすら黙って登り続ける。
空は良い感じに赤くなってきて期待に胸が高鳴る。
稜線に着いて、三脚とカメラをセットして、その瞬間を待つ。気温は低いが風が無いためそれほど辛くない。
そして午前5時50分、真っ赤な太陽が姿を現す。久しぶりに訪れる感動の瞬間。夢中でシャッターを切る。
年5回ペースで山に登ってても3年に1度くらいしか見れないような、素晴らしいご来光。
あまりの美しさに目頭が…
しばらくすると地蔵岳の白いオベリスクが朝陽に照らされて真っ赤に染まる。
自然が作り出す美しい景色にももちろんレンズを向ける。
岩や木だけで無く、登山者も赤く染まる。
この瞬間、山に来て本当によかったと思う。
ひととおりご来光を満喫したらオベリスクに向かう。
はじめは気楽な岩登り、オベリスク直下になるとちょっと度胸と技術が必要になってくる。
そしてオベリスク直下に到着。
オベリスクは2枚の岩からなっており、その間にザイルが掛かっている。
前回単独で来た時はそのロープを使って登頂しており、意外とスタンスもあるという印象を受けた。
しかし今回は登り始めたはいいが、寒さで手がかじかみ、スタンスもよく分からなくて頂上まであと3mほどでリタイア。
登るだけなら気合で3mくらい行けるのだが、下りを考えるとちょっと無理でした。残念。
地蔵岳を後にして鳳凰三山の最高峰、観音岳(2840m)に向かう。
アカヌケ沢の頭から少し下った後はまたしばらくきつい登りが続く。
そのきつい登りが終わるとようやく観音岳頂上。
右には盟主☆北岳をはじめとする南アルプスの山々、左には冠雪した白い富士と360°の展望が見事。
ここで展望を楽しみながら大休止をした後は鳳凰三山最後の頂、薬師岳へ。
こちらはたいしてアップダウンも無く快適な稜線歩き。
薬師岳でまた小休止して南アルプスの山々に別れを告げて中道を下る。
が、この薬師岳〜青木鉱泉へダイレクトに下るこの中道が曲者だった。
単調でかつ傾斜のきつい下りが延々続く。
下っても下っても終わらない。
富士山が見えなくなってくると展望の楽しみも無くなりほんとイヤになってくる。
もうへとへとになった頃ようやく林道に合流。
この道、また下りに使うのもイヤだけど、登りには絶対使いたくないくらい面白みが無くきついっス。
あとは林道をとぼとぼ歩いてペンキマークに従ってドンドコ沢を渡って青木鉱泉着。
ゆっくり温泉(入浴料1000円)に浸かって無事終了。
今回の山行は素晴らしいご来光・迫力ある滝の景観・白い富士をはじめとする360°の大展望・紅葉と山の醍醐味を存分に堪能出来ました。
反面、登り・下りともけっこうきついコースだったけど、それも山の醍醐味のひとつでしょー。
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