My Favorite Mountains No.35

涸沢 山域;北アルプス 難易度;
山行日;2009.10.03()〜04()
ルート
第1日目;上高地−横尾−涸沢
第2日目;涸沢−横尾−上高地
ガイド

感想
 
 今年4回目の北アルプス、そして今年2回目の夫婦山行は日本一の山岳紅葉が楽しめる涸沢へのテント泊ノンピーク登山。

 秋の涸沢を訪れるのは7回目くらい。
 そして涸沢にテント張るのは横尾本谷右俣のバリエーションルートに行ったとき以来、9年ぶり3回目。
 だいたいいつも奥穂高岳まで登るので紅葉のピークより少し早い時期になってしまうことが多いけど、 今回は目的地があくまで「涸沢カール」である事と、例年より紅葉の進み具合が早いこともあって ほぼ紅葉のピークに訪れることが出来たのでした。

 結果的には天気にも非常に恵まれて素晴らしい山行になったけれど、山行直前まで天気予報は雨で 山行当日朝も上高地は雨。

 久しぶりに上下カッパを着て雨の中を明神、徳沢へと歩いていくうちに徐々に雨も上がって 横尾に着いた頃には朝の天気からは信じられないような青空も顔を出してくる。


青空と屏風岩


 横尾から緩やかに登っていくがさすがにこの時期の涸沢行きは登山者も多く、渋滞に巻き込まれる。
 またツアー登山かよ(-_-メ)って思ってたらツアーではないけどバテバテのおばちゃんが超スローペースで歩いてて その後にツアーではない何組かのパーティーが計30名ほども連なってる状態だった。
 自分のペースで歩くのも大事だけど、後にあれだけの人が詰まってるんだったら除けてくれりゃいいだろうに。 そんな狭い道じゃないんだし。って思うのは自己中でしょうか???
 例えば50km/h制限の道を30km/hで走って後に長〜い列が出来てもおかまいなしの人がいるけど、そんな感じ。
 まぁ、渋滞にはまってちんたら登るのも辛かったけど、もっと辛そうだったのは登山者の列が全く途切れなくて下れなくなってる 下山者の方々。
 うちらも前回唐松岳からの下りで同様の目に合ってるからな〜。お疲れ様です。

 さて、愚痴もほどほどにしてこの長い渋滞を抜けたらさくさく進んでやがて本谷橋。
 多くの登山者で賑わうこの橋の右岸の広場で休憩を取ったら再出発。
 本谷橋の直後は涸沢までの道では一番の急登が続く。
 標高を一気に稼いでいくと横尾本谷右俣上部の紅葉が目を楽しませてくれる。


南岳と横尾本谷
  

横尾本谷右俣の紅葉


 傾斜が落ち着いたらあとは紅葉に目を楽しませながら写真を撮りながら涸沢を目指す。


紅葉の登山道
  

吊尾根と紅葉
  

奥穂高岳と紅葉
  

涸沢へ続く紅葉


 涸沢ヒュッテが見えるところで一息ついたらまた写真を撮りながら歩き出す。
 Sガレ〜涸沢はほんとに紅葉が綺麗で同じような写真をつい何枚も撮ってしまうが、それもまた楽しかったりする。
 家に帰ってPCで見るとあきれるばかりだけど…(^_^;)


北穂へ続く黄葉
  

まだ青いナナカマド
  

沢沿いの黄葉
  

黄葉と涸沢岳
  

涸沢対岸の黄葉
  

初めての涸沢カールに感激する嫁


 登山者の間では「見えてから遠い」と有名な涸沢だけど、今回は全くそれを感じることなくあっさり涸沢ヒュッテまで到着。
 2年前に奥穂に登った時は遠く感じたけどな〜。
 今年は定期的に山に登ったりジョギングしてる効果かな?

 さて、涸沢についてまずすることと言えば…


生ビールとおでんと涸沢カール


 生ビールで乾杯!!もちろん肴は涸沢名物のおでんです♪
 紅葉も大事だけど、ここに来たらおでんは絶対に欠かせない。
 2年前はまだ稜線まで登らなきゃいけないのに「生ビールとおでんセット」を注文して後悔してしまったけど、 それほどまでにこの生ビール&おでんは魅力的。

 生ビールとおでんを堪能したらテントを張って、また同じような写真を撮ったり 涸沢小屋へコーヒーを飲みに行ったりしてまったり過ごす。


涸沢小屋とカールの紅葉
  

ナナカマドと涸沢岳
  

午後の光を浴びて
  

カール上部の紅葉


 夕飯を食べていると空にはいつの間にかうろこ雲。
 勢いよく西から東へ流れるこのうろこ雲は何人かの登山者が歓声を上げるほど見事でした。


吊尾根とうろこ雲


 うろこ雲のあとは中秋の名月。
 十五夜をしばらく堪能したらおやすみなさい。




 翌朝、5時過ぎに目が覚めると テントのフライシートが凍ってた(・o・)
 5時半過ぎにテントから出て日の出を待つ。
 日の出と言っても涸沢からは直接ご来光は見えないので待つのは赤く染まる穂高の山々。
 そして、やがて期待以上に赤く染まっていく。

 

ピンク色に染まる奥穂高岳
  

赤く染まる奥穂と涸沢岳
  

黄金色に染まる奥穂と涸沢岳


 時間を追うごとにピンク→赤→黄金色と変化を見せる山の顔に感動する。
 モルゲンロートに染まる山も何度も見てきたけど、涸沢から見た奥穂&涸沢岳が一番ドラマチックな感じがする。

 朝食を食べたら朝の光を浴びた紅葉を撮りにカール内を散歩。

 

'09年10月4日 涸沢の紅葉@
  

'09年10月4日 涸沢の紅葉A
  

'09年10月4日 涸沢の紅葉B
  

'09年10月4日 涸沢の紅葉C
  

'09年10月4日 涸沢の紅葉D
  

残雪と紅葉


 いや〜、これだけの素材を前にして自分のセンスの無さに凹むけど、紅葉はほんと見事でした。

 テントを撤収したらいよいよ下山。
 下山路は昨日と同じ道ながらも光加減とか違うし、昨日よりも良い色になっている木もあって振り返って眺めたり 懲りずに同じような写真を撮りながら歩く。

 

テン場下のナナカマドと奥穂高岳
  

紅葉のトンネルを下る
  

朝の光を浴びた涸沢カール下の黄葉


 標高が下がって見るべき景色も無くなったらダッシュで下山。
 本谷橋を過ぎて屏風岩の正面へ回り込み始めたところで、屏風岩も見事に紅葉していることに気づく。

 

紅葉の屏風岩


 この景色の後はもう紅葉らしい紅葉も無く横尾に至り、いつものようにとりあえずビールを飲んで、 あとは長い長い上高地までの平坦で退屈な道を文句・愚痴・弱音を吐きながら歩く。
 で、河童橋付近で昼飯食ったらバスで沢渡に戻って足湯を堪能したら帰宅。


 天気が心配されたものの土曜午後〜日曜日いっぱいの1.5日限定の晴天にも恵まれて、 紅葉のほぼ最盛期に涸沢に訪れることも出来て満足度の非常に高い山行でした。
 あとは、写真のセンスがあれば言うこと無しなのですが…(^_^;)

   
その他 ・紅葉の時期の涸沢の景色は素晴らしいですが、朝は氷が張ることもざらにあるので防寒対策はしっかりしましょう。
・小屋泊まりの方はこの時期の涸沢は超混雑するので覚悟していきましょう。
 ヒュッテ入り口には「10/3(土)は1つの布団に3人、10/10(土)は3.5人の予想」と書いてありました…




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