My Favorite Mountains No.37

燕岳 山域;北アルプス 難易度;
山行日;2010.09.18()〜19()
ルート
第1日目;中房温泉−合戦小屋−燕山荘−燕岳−燕山荘
第2日目;燕山荘−燕岳−燕山荘−合戦小屋−中房温泉
ガイド

感想

 木曜の夜に妻が急に山に行きたい!!と言い出したので日帰りも可能な行程をゆったりまったりテント泊で、 っつーことで燕か常念かで悩んだ結果、燕岳(つばくろだけ)へ行くことにしました。

 作者にとって燕は学生の頃よく登った山だけど、最後の登ったのが北鎌行った時に寄った時だから実に11年ぶり!!
 もっと頻繁に行ってたイメージがあったけど・・・
 歳をとるのは早いですね(^_^;)

 金曜の食材買出し等準備は妻に任せて、土曜朝5時に家を出発して7時頃中房温泉着。
 穂高〜中房温泉は細い道なのに対向車のタクシーはやたら飛ばしてるし、バスの運ちゃんも偉そうだしで おまけにこの時間で中房温泉の駐車場は既に満車で有明荘の下の方まで路駐の列!!で朝から精神的に疲れました。
 が、今回ワゴンRで行ったことが功を奏して駐車場内にかろうじて軽自動車1台分停めれるスペースを見つけて駐車。
 基本的に県外ナンバーの方は大きい車で来ている事が多いので軽自動車はこういう時有利かも。
 明らかにそこはだめでしょ、ってとこに停まってる車もありましたが、下山後に見たらロープで封鎖されてました・・・

 駐車場から登山口まで車道を歩いて登って、登山口のトイレで用を済ませたら7時25分に出発。

 ここ燕岳合戦尾根はアルプス3大急登の1つにも数えられてるけど、経験上実は大して急登でもないし むしろ比較的楽な登りである事が分かってるので気楽に登る。

 約30分毎にベンチがあるのでそこで小休止しながら、第1・第2・第3・富士見ベンチを通過していく。
 今回、一番辛いと感じたのは第3ベンチ手前〜富士見ベンチ間。
 やたら階段が多いので荷物が重い方は頑張りましょう。

 第3〜富士見ベンチ以外は特に苦労も無く、登山口から2時間半ほどで合戦小屋着。
 ここに来たら絶対に欠かせないものがある。
 それは・・・合戦小屋名物のスイカ


合戦小屋名物のスイカ


 ここのスイカは長野県内でもスイカの名産地として名高い波田町下原産との事で、めっちゃ美味いっす(*^_^*)
 1切れ800円が高いかどうかはその人の価値観にも寄りますが、個人的には涸沢のおでんと合戦小屋のスイカは欠かせないと思ってます。
 ちなみに1切れがでかいので2人で1切れくらいでちょうどいいかも。
 今回も2人で食べるって言ったらお兄さんが半分に切ってくれたし。
 ↑の写真は半分に切ってくれたものです。斜めに切ってるので1切れは単純にこの倍ではありませんが、想像はつくかと思います。

 それと余談ですが↑の写真で嫁の横に置いて(投げて?)あるザックが作者のザックですが・・・
 最近自分よりボロいザックを背負ってる人をほとんど見かけなくなりました(;_;)
 数年前まではたまにキスリング背負ってる人とか見かけたのにな〜。

 まぁ、山ガールとか若いカップルとか10年前くらいに比べて若い登山者が劇的に増えたのは喜ばしいことだと思いますけどね♪
 中アの千畳敷周辺以外とか南ア南部なんかは10年前と変わってませんが・・・

 さて、30分くらいのんびりスイカ休憩したら稜線に向けて出発。

 合戦沢の頭あたりまで来ると、槍方面は残念ながらガスで見えないけど、目指す燕山荘・燕岳がすぐそこに見えてくる。


合戦尾根より燕岳


 そこからは傾斜も緩く、道は楽・・・なんだけど登山者渋滞にはまって牛歩戦術で歩いて11時02分に燕山荘に到着。


燕山荘前から槍ヶ岳
 

燕山荘前から燕岳


 テン場を確保して申し込みをしたら、下界時間ではまだお昼前ですが・・・生ビールで乾杯!!


生ビールとケーキ


 大して疲れてもいませんが・・・汗をかいた後に飲むビールは美味い!!
 燕山荘のスタッフの対応もめっちゃ良くて、ケーキも山で売ってるのとは思えないほど美味い!!
 この山小屋が人気あるのも納得です(*^_^*)
 でも・・・自分はあくまでテント派!!
 だって1つの布団を知らないおっさんと3人でシェアするとか有り得ないし。
 夜中にテントから顔だけ出して満天の星空とか眺めたいし。

 またまた話が逸れてしまいましたが、中ジョッキ空けていい気分になりながらテントを建てたら、まず昼寝!!
 今回の目的は「北アの絶景を楽しむ」「山で生ビールを飲む」「涼しい山の上でお昼寝」なのでこれでとりあえずミッションコンプリート(^^♪

 さて、小1時間ほど昼寝をしたところでペグを打ち込む音で目が覚めて外を見ると、凄い密度でテントが建ち始めてる。
 今回、駐車場とテン場の確保のために行動時間のわりに早出だったけど、この選択は間違いじゃなかったらしい。


満員御礼のテン場。この後更に増えました。


 稜線はガスに覆われて景色も無いのでテントの中でお茶したりお菓子食べたりしてまったり過ごすも、だんだん暇になってきたので 景色は無いけど一応頂上まで行ってみる事にする。

 ここ燕岳山頂周辺は自然のオブジェと言った感じの面白い形の岩が何箇所かあり、 イルカ岩とかメガネ岩で写真撮ったりしながらガスで視界が利かない中それなりに楽しみながら登る。


イルカに乗った××


 こんな天気だからこそ楽しめるのは雷鳥との出会い。
 親子らしい1組の雷鳥が出てきてくれました♪


雷鳥の子供?


 そこから岩の間を登って行くと、ついに、という感じでもないけど、燕岳(2763m)の頂上です。


燕岳制覇!!


 しばらく頂上にいたけどガスが晴れそうな気配も無いので、来た道をそのままテン場まで戻る。
 すると、先ほどよりもさらにテントの数が増えて、だけどテン場は狭いのでめっちゃ傾斜のあるとことか 半分以上通路にはみ出してるとことか、今まで山に来て最大のテント密度でテントが立っていた(・o・)
 ちなみに燕山荘のHPでは「テント30張可」となっているところに45張程度がひしめき合っていました。
 当然いい場所は早い者勝ちですので快適なテント泊をしたい方はお早めに!!

 テン場に戻ったらまた紅茶飲んでまったりしたり、ビール&煮込みうどんの夕食食べながらガスが晴れるのを 待つも・・・時折青空がのぞくまではいったものの晴れることはありませんでした。

 それにしても世間は3連休とは言え、この時期(かつてなら盛夏と紅葉の間で比較的空いていた時期)に この込み具合は半端じゃない。

 これだけ登山人口が増えると困ったちゃんも増えるわけで、この日も狭い場所のすれ違いで強引に突っ込んでくる 下りのおばさんとか日没過ぎて山小屋に到着する団体とか、いろいろいました。
 もうちょっと山のルール・マナーを勉強して欲しいもんです。


 さて、お腹も満たされ午後7時過ぎには早くも就寝。
 小学生でもこんなに早く寝ないだろうに、っつー時間だけどいい感じにアルコールが回ってたので問題なく寝れました(^_^;)

 午前1時〜2時くらいにいきなり突風が吹き始め、風の音とテントの揺れで目が覚める。
 しばらくして風が弱くなってからテントから顔を出してみるとガスが大方飛ばされて、満天とはいかないまでも見事な星空。
 トイレ行って戻ってきた後しばらくテントから顔だけ出して、身体はシュラフに入ったままで星空鑑賞。
 テント泊ならではのこういう時間が好きです(*^_^*)

 星空鑑賞に満足したら二度寝して午前5時起床。
 防寒着来て準備したらご来光に備えて待つ。


夜明け前の空と有明山


 5時35分頃、浅間山付近の雲の間からご来光。


ご来光と朝焼けの空
 

ご来光と浅間山と雲海
 

朝の雲海
 

朝日と有明山


 雲が多くちと不発ながらも山の朝を楽しんだら朝食。
 が、ここでトラブル発生!!
 なんと、朝食のメインのはずのフリーズドライのパスタが無い(T_T)
 結局、2人とも相手が入れたもんだと思い込み、家に忘れてきた模様・・・
 まぁ、それでもパンとクッキーでお腹を満たしたらせっかく天気がいいので昨日に引き続き燕岳に向けて出発。


裏銀座の山々、左から鷲羽岳・水晶岳・野口五郎岳
 

朝の稜線と槍ヶ岳
 

朝日を浴びる燕岳


 昨夜の強風でガスが取れたおかげで素晴らしい山岳風景!!
 それを眺めながらの稜線歩きは幸せそのもの(*^_^*)


イルカ岩と槍ヶ岳
 

燕岳へ向かって
 

メガネ岩から燕岳
 

秋の空と花崗岩


 途中、いろんなところで写真撮影を楽しんで、また来ました燕岳山頂。
 ちょっとの距離だけど、燕山荘付近とはまた一味違う景色が素晴らしい!!


槍・穂高連峰遠望
 

常念〜大天井
 

北燕岳の向こうに剱・立山
 

後立山連峰遠望


 展望を一通り楽しんだら、多くの登山者でにぎわう山頂を後にする。
 それにしても・・・この角度から見る小槍を従えた槍はいいっすね!!


槍に見惚れて
 

勇壮 槍ヶ岳
 

北鎌や ああ北鎌や 北鎌や


 北鎌尾根についてはやはり大天井岳(おてんしょうだけ)あたりから望むのがBESTだと思ってますが、 それにしてもあれから11年ですか。早いもんです。って感傷に浸ったりなんかして。

 稜線を歩きながらも、テン場に戻ってからも何度も何度も同じ構図でつい撮ってしまうほど 今日の槍は魅力的♪
 トレランなら槍も十分日帰り出来るし、新穂高〜西鎌ルートあたりで来年また行ってみようかなんて 密かに考えたりして・・・


槍ヶ岳と大天井と秋の空
 

槍ヶ岳と秋の空


 槍ヶ岳をはじめとする北アルプスの景色を十分堪能したら9時10分に下山開始。
 合戦尾根の頭までは槍もまだ見えて景色を楽しめるけど、合戦小屋から先は特に景色も無いので黙々と下る。

 3連休の中日と会ってこの日も登ってくる人が多い。
 合戦小屋付近も前日以上にめっちゃにぎわってました。

 で、テント背負ってるので走れはしないけど早歩きで下って2時間ちょっとの11時17分に登山口到着。
 そっから駐車場まで舗装路下って、車で有明荘まで下って入った温泉がまた最高\(^o^)/

 中房温泉も有明荘も入浴客用の駐車場があるので登山口駐車場からどっちへ行っても良かったのだけど、 有明荘の方が良かったという昔の記憶があったので今回は有明荘にしましたが、 ここの露天風呂の開放感と弱めの硫黄臭、良いです。っつーか最高です。シャワーの出が悪いのが玉にキズですが。

 温泉で汗を流してさっぱりしてからなぜか松本パルコに寄り道して 今回のゆったりまったり夫婦テント泊山行は終了したのでした。

  
その他 ・合戦尾根の3大急登とは名ばかりで、他の3大急登に挙げられる烏帽子岳ブナ立て尾根・剱岳早月尾根・笠ヶ岳笠新道 に比べると遥かに楽です。
 が、登山初心者にはきついかもしれませんので無理せずに登りましょう。
・駐車場は登山者の数の割にはかなり少ないので、週末に登る方は早めに登山口に着く事をお勧めします。
 3連休中日の昼頃には路駐の列が有明荘より1kmくらい下の方まで伸びてましたので・・・
・テン場も狭いので槍ヶ岳方面へ向かう方は大天荘のテン場まで頑張った方が翌日楽だしテン場も確保出来るのでお勧めです。




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