My Favorite Mountains No.21

北岳 山域;南アルプス 難易度;☆☆
山行日;2004.10.02()〜03()
ルート
第1日目;広河原−大樺沢−右俣−肩ノ小屋
第2日目;肩ノ小屋−北岳−八本歯ノコル−大樺沢−広河原
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ガイド

感想
 年に1回、大学時代の友人と続けてる恒例の山行もは今回で9回目。 今回のメンバーはいつもの作者と小林、それに前々回の北ア・笠ヶ岳にも参加した小林の後輩の青木君と テント泊山行は今回が初めてとなる作者の嫁を加えた♂3人、♀1人の計4人パーティー。 不定期メンバーの河原は今回も海外出張のため不参加。お仕事ご苦労様です。

 第1日目
 午前4時半に小林達が到着して5時に家を出発。途中コンビニで1日目の昼食を購入して6時前に戸台着。 そこから準備して6時20分の長谷村営バス定期便始発に乗って、北沢峠で南アルプス市営バスに乗り換えて8時前くらいに 広河原に着。この時点で広河原は快晴。天気予報は下り坂だけど、とりあえず今ここからは目指す北岳が良く見えて、 モチベーションが上がる。
 大樺沢沿いの道を登るが、ところどころ北岳が顔を出し、まだまだ遠いながらも晴天と北岳に元気をもらいながら登る。 森林限界上部の方は紅葉が進んでいるのも分かる。
 二俣が近くなってきて北岳山頂付近から雲が出たり消えたりしていたが、他はほぼ快晴。 後ろを振り返ると観音岳と高嶺が良く見える。 早めに大休止を取ろうか迷ったが、まだ天気は悪化しないと判断してさらに10分ほど二俣の分岐まで登る。 で、そこで北岳の雄姿を撮ろうかと思った時には既に雲が北岳山頂付近には広がっており、青空に聳える北岳は撮れず。 昼食を食べながら雲の切れ間を待ったが、ついに雲は切れることなく、ますます広がっていくばかり。 あの時に休んでおけば…と後悔しきり。嫁からも突っ込まれる。 写真はここだと思った時に撮らないと、チャンスが逃げていってしまう事を今更ながらに思い知らされる。
 青空バックの北岳は諦めて登る事にする。二俣からは針路を右に取り、右俣コースを登る。 なぜ右俣コースなのかというと、単に作者が登った事が無かったから、という個人的な都合のため(^_^;)
 作者はこれまで2回北岳に登っているが、1回目は大樺沢をそのまま(左俣)のルート、2回目は白根御池から草滑りのルート、 だったため、右俣ルートは登った事が無かったのです。 まぁ、作者がルートを決める以上、メンバーの力量を考慮しつつも自分の希望するルートを取る権利はあるはず。
 で、右俣ルートは地図を見て分かるとおりの急登。 うちらはほぼコースタイム通りで登るが、途中で脱落しそうなパーティーを追い越したりして、 みんな同じように苦しんでいるのを見てほっとする。そうかと思えば下山してくる登山者の中には超元気な70歳の爺さん (アンナプルナへ遠征行くためのトレーニング中とか言ってた)とか、 今日は天気が悪いから途中で引き返してまた来週来るとか言うおっさんもいた。 彼らは体力も凄いが、山への思いも凄い。 そんな元気なおっさん達と話してるとこっちも元気が出てくるし、もっともっと山の経験も積んで行きたいなーとも思う。
 それはさておき、こんな急登の途中で雨が降り出してきた。 稜線から上は既にガスの中だし、早めにカッパを着込む。 防寒着としてカッパを着る事はよくあるが、雨具として着るのは約2年ぶり。 小林に至っては年1回ペースながら10年も山経験がありながら雨具としてカッパを着るのは初めてと言う始末。
 カッパを着てしばらく登って草滑りからのルートと合流してからさらに15分弱登ってようやく稜線。 しかし前述のようにガスられてて展望無し。
 ガスの中をしばらく登ると先行してた登山者が雷鳥がいる事を教えてくれる。見ると登山道のすぐそばまで2羽下りてきている。 カメラが濡れる事を嫌う(というよりは出すのが面倒臭いだけ)作者以外の3人は撮影タイムに入る。
 雷鳥が登山道から離れたら登行再開。ガスで小屋が見えないため、どこまで登ればいいのか見当がつかずもどかしい。 いい加減飽きてきた頃にようやく肩ノ小屋に到着。
 まずビールで乾杯し、それからテントを設営する。
 テントの中は風も無く快適。疲れもあってしばらくごろごろしてたが、誰からとも無く酒でも飲むか、 っつーことになって飲み始める。 しかし酒豪小林がいるだけに持ってきた日本酒はそっこーで終了。 最も若い青木君が雨の中ビールを買いに行ってきてくれた。 で、鍋をつつきながら飲む。いや、飲みながら鍋をつつく、の方が正しいか?
 まぁ、昨年の反省からか今回は食材たっぷり。寒い山では夕食は鍋に限る。間違い無い。 青木君が熱くエリンギを語ったりしながら楽しく美味しい鍋を堪能。 今まで山での鍋は何度もやってきたけど、今回のが最高!!でした。
 夕食後、酒に酔った作者はいつものように一番最初に撃沈したが、その後は酔って気分の良くなった小林が後の2人を 寝かせまいと大変だったらしい…

 第2日目
 夜中、雨と風が強くなってたまに風の音とテントの揺れで目が覚める。ガスも濃く星空は見えそうも無い。 北岳は自分が登った山の中では星空の美しさbPなので是非嫁にも見せたかったのだが、残念。
 午前4時半過ぎに他のパーティーがテントを撤収する音で完全に目が覚め、5時の目覚ましでシュラフから出る。
 朝ご飯は昨夜の鍋の残り汁でのおじや。これも定番だけど寒い朝はこの暖かさがうれしい。 マンネリと言われても山での夕食&朝食は鍋&おじやが一番。 縦走で連泊する場合にはフリーズドライやチキンラーメンも愛用するけど(6日間連続チキンラーメン はもう2度とやることはないと思うけど)1泊だけなら何のためらいもなく、この組み合わせで決定かな、って感じです。
 朝食後、テントの外を見るとガスの切れ間から鳳凰三山が見える。もしかしたらこの後…?と期待を寄せつつ本日の行動開始。
 頂上までは岩場の登りが続く。3つほどニセピークを超えると本当の頂上が見える。 時折、ガスの切れ間から甲斐駒・仙丈・鳳凰・間ノ岳等が姿を見せ、間違い無く北岳の稜線にいる事を実感する。 ガスの中を歩いてるだけだとここがどこの山なのかわからなくなる、っつーかどーでもよくなる瞬間もあるので ガスの切れ間のこの景色は励みになりました。 ただ、雨と風は相変わらず強く、とてもカメラを出せる状況じゃなかったので写真は撮れず。 ガスの中の景色は水墨画のような幻想的な風景だったので画像を残したかったのですが…残念。
 肩ノ小屋から予定より早く北岳(3192m)着。さっきまで見え隠れしてた景色もここからは何も見えない。 作者には3度目の北岳で景色も無く、感動が無かったけど、重い荷物背負って初の3000m峰、 それも日本第2位の高峰とあって嫁はけっこー感動してたみたい。 山だけじゃなく、どんなことでも「初めて」って感動が大きい。作者も初心に帰る必要有りかな、と思ったりもしたのでした。
 で、雨も風も強いし、景色も無いので記念撮影だけしたら下山開始。 八本歯ノコルが近づくと木製のはしごや階段が増えてくる。 大樺沢ルートに入ってもしばらくは階段・はしごのオンパレード。雨で濡れて滑るためいつも以上に気を使う。 ある程度降りてくると沢沿いのルートらしく徐々に斜度も緩くなってくる。 延々と下って大きな沢を1本渡ってさらにずんずん下ってようやく二俣。ここまで思った以上に長かった。 登りはほぼコースタイム通りでも下りはコースタイム×1.2くらい。 それを計算しながら休憩を取りながら、景色の無い雨の中を黙々と下る。 下って下って吊橋渡ってようやく広河原着。
 ビールで乾杯しようにもバスの時間が迫ってて、バスは飲食禁止と言われ、断念。 しかしながら堂々とビールを車内に持ち込んでるおっさんもいるし、なんだかなーって感じ。
 広河原からは行きと同じく北沢峠で乗り換えて、戸台までマイクロバス。
 そこから伊那市の「見晴らしの湯」へ行って汗を流して今回の山行全工程終了。
 山行自体はとても楽しかったけど、やっぱり天気が悪かったのが残念でした。 まぁ、北岳は何度行っても良い山なのでまた機会があったら行きたいなー、と思ってます。




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