My Favorite Mountains No.25

奥穂高岳 山域;北アルプス 難易度;☆☆☆
山行日;2007.09.21()〜22()
ルート
第1日目;上高地−横尾−涸沢−穂高岳山荘
第2日目;穂高岳山荘−奥穂高岳−岳沢−上高地
高低図
ガイド

感想
 作者の最も好きな山の一つであり、登山にはまる原点ともなった奥穂高岳。 だけどホームページ開設以後は一度も訪れておらず、久しぶりに行きたいな〜と思ってたとこへ 毎年1回一緒に登ってる仲間達からも穂高へ行きたい!!との要望も出たため久しぶりに奥穂へ行ってきました。

 土曜、朝6時に沢渡で愛知組の小林・青木君・山東君の3名と待ち合わせ。団装を分配してタクシーで上高地入り。 ちなみに沢渡〜上高地間はバスが片道1000円(往復は1800円)、タクシーは4000円なので4人以上で荷物が大きいようなら タクシーの方が楽です。待たなくても良いし。

 上高地に入って、東京組の河原と合流。これでメンバー5人勢揃い。 さらに荷物を分配して、河童橋まで移動して記念撮影したり上高地を楽しむ。 ちなみに土曜の朝の上高地は登山者が9割以上で観光客は極僅かでした。


上高地より穂高連峰
  

上高地より焼岳


 準備をして朝7時半前に出発。
 上高地〜明神〜徳沢〜横尾は何度も通った平坦な道。
 下山時であれば1時間毎に各小屋でビールを飲みながら歩くと気分的には遠くない、っつー裏技もあるのだけど 登る前から飲んでたんじゃ到底今日中に稜線までたどり着かないのでしゃべりながらもとっとと歩く。


徳沢付近より明神岳


 休憩時間含めて約3時間で横尾に到着。
 ここで昼食を摂って大休止したらここからが登山開始。
 久しぶりに見る屏風岩は相変わらずの迫力で出迎える。


屏風岩の横顔
  

屏風岩の真正面から


 横尾から先の道は風も無く、9月も終わりだと言うのに夏山を登っているかのように暑い。
 本谷橋で冷たい水で顔を洗ってようやく生き返る。
 数年前はバリエーションルートの横尾本谷右股を詰めて南岳へ登ったけど、今回は橋を渡って一般ルートで涸沢を目指す。

 「涸沢は見えてからが遠い」は登山者の間では有名だけど、今回は途中で脚を攣りそうになるし、やたら暑いしで特に遠く感じた。
 で、午後1時過ぎに涸沢着。本日の目的地までまだあるけど、酒飲みメンバーばかりなので生ビールとおでんで乾杯!!
 ちなみにここ涸沢ヒュッテのおでんは絶品です。今回の作者の楽しみの一つでもありました。
 涸沢の一番の名物といえば紅葉、ですが残念ながら今年は残暑が厳しく、涸沢岳直下の草紅葉とわずかに色づき始めたナナカマドが2本のみという状況でした。


涸沢岳直下の草紅葉


 大休止して午後2時過ぎに涸沢ヒュッテを出発し、パノラマルートから一部雪渓を横切ってザイテングラートを目指す。
 涸沢までの道とは異なり、一気に傾斜を増し、重いザックが一層肩に食い込む。
 涸沢に着いた時から稜線はガスってたけど、ザイテングラートに取り付く頃にはガスが濃くなりどこまで登ったら稜線に着くのか全く見えない。
 それでも久しぶりの岩場の登りは楽しく、二足歩行よりもむしろ楽な気がした。
 が、「穂高岳山荘まであと20分」と書かれたペンキマークからはやたら長く、ザックの重さに加えて酸素の薄さも感じながらの苦しい登り。
 小休止をこまめに取りながら、かなりバテながらようやく稜線、そして本日の目的地穂高岳山荘に午後5時ちょっと過ぎに到着。
 このルート、過去に4回ほど登った事があるけどこんなに苦しかったっけ? とりあえず、年齢による衰えが来てるのは間違いないところなので日頃の運動不足を反省する。 それにしても・・・情けないなぁ(+_+)

 ビールで乾杯して、しばらくすると突然ガスが晴れてくる。 そして、作者の山登りの原点とも言える景色が目の前に現れる。


ジャンダルム夕照


 前にもどっかで書いた気がするけど、作者がヤマノボラー1年生の時に友人に連れられて奥穂に登った際、ジャンダルムの迫力に圧倒され、 ここに登ってみたい!!!!!って思ったのが山にハマった第一歩。
 その後経験を積み実力をつけてジャンダルムを狙うも天候や仲間の体調不良等で敗退する事三度。 そして人生初の単独行で槍〜西穂縦走を計画し、ようやく辿り着いたジャンダルム。 誰もいない頂上で一人号泣したのを思い出したらまた泣けてきたりして(;_;)
 どうも歳取ったら涙腺が弱くなった気がするが、それを見た小林達はさすがに引いていた(^_^;)
 まぁ、何はともあれ?作者の大好きなジャンダルムを見れた事で苦労が一気に報われて大満足。


飛騨側の夕景色


 乾杯のビール飲み干したらテン場に移動して設営&夕食。
 今回の夕食はキムチきのこ鍋。 これがまた美味くて、多いかなと思ってた食材も全て平らげ、酒飲みメンバーは持ってきた日本酒、焼酎もあっという間に飲み干す。 で、一番酒が弱い作者が一番初めに酔い潰れて撃沈したのは当然の流れか。

 夜中、1回目に目が覚めた時はガスが掛かって星は全く見えなかったが、 2度目に目が覚めた時は満点の星空で星明りでと街の明かりで常念岳もはっきり見えるほど。

 3度目に目が覚めた時は起きる予定時刻(朝5時)より少し前でご来光が期待出来るか東の空を見ると絶望的な雲が出てる。
 天気予報も下り坂だし、当初予定の涸沢岳山頂でご来光を見るのを断念して早速朝御飯@キムチ鍋の残り汁でうどんをメイク。 これも美味かった。


朝焼けと前穂
  

常念岳と朝焼け雲
  

今回のメンバーとかつて登った笠ヶ岳


 朝焼けは綺麗だったけど、やはりご来光は不発。
 食事を終えたら準備して身体の軽量化を測って出発。

 奥穂への登りは朝一には辛いいきなりの急登。3点支持の基本に忠実に登って行くとやがて槍ヶ岳が北穂と涸沢岳の間から見えてくる。


北穂(右)と涸沢岳(左)の間に見える槍ヶ岳


 しばらくは振り返ると槍が見えていたが突然飛騨側からガスが出始め、あっという間に視界が奪われる。

 約40分ほどでついに今回の目的地、本邦第3位の高峰、奥穂高岳(3190m)の山頂着\(^o^)/
 しばらくするとガスも取れ始め、槍は見えないがここからの景色の主役、ジャンダルムはガスの中に浮かび上がって幻想的な景色を作り出す。


ガスに浮かぶジャンダルム


 記念撮影し、ガスのせいで360°とは行かないまでも景色を堪能したら下山開始。


ジャンダルムをバックに記念撮影


 吊尾根を下ったりトラバース気味に少し登ったりして紀美子平着。
 残念ながらガスは濃くなる一方で景色は無さそうだし天気は明らかに悪くなってるので前穂はパスして岳沢に向けて下る。

 かつて雨の中ここを下った時はかなりイヤな感じだったけど、今回はそんな思いはせずに下れた。ただ、思った以上に疲れたけど。


岳沢に下る途中の景色


 岳沢ヒュッテに着いたところでまた乾杯。で、昼飯@定番クッキーを食べてるとついに雨が降ってきた。
 しかし、カッパ着て飯食ってたらいつの間にか止んだのでカッパを脱いで下山。

 天然クーラーと呼ばれる所だけは涼しい風が吹いていたけど、あとは湿度の高い樹林帯の道を黙々と下る。
 やがて、車道を横切ったらそこはもう上高地の一角。

 まるでタイムマシンで戦前から戦後の時代にワープしてきたかのような錯覚に陥るほど、 街行くファッションに身を包んだ観光客の中にでかいザックを担いで汚い格好した人間がいるのは違和感を感じる。
 中には珍しいものでも見るかのようにこちらをガン見していくグループもあるほど。
 土曜朝の上高地は登山客ばかりだったけど、これが上高地の本来の姿。
 まぁ、でも今更そんなの気にするまでも無く、河童橋を渡ったらビールで乾杯@4回目。 そしてご丁寧にザックを背負って汚い格好で記念撮影。
 みんなの疲れた顔が印象的(^_^;)


河童橋で乾杯@今回の山行で4回目


 あとはタクシーで沢渡へ戻って、蕎麦食べて解散。お疲れ様でした



 久しぶりの北アルプス、そして久しぶりの穂高だったけど、やっぱここは何度来ても良い(゚∀゚)
 年々体力は衰えてるけど、爺さんになってもここには来たいな〜と思った山行でした。

   
その他 ・この時期、紅葉が始まる年もあるのですが今年はまだまだでした。




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